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交渉学、合意形成関係用語集 (私案)

以下の定義は私案ですし、思いつきのまま書いています。そのまま公の資料に使うと問題が起きるかもしれませんので、あくまで参考まで。


アカウンタビリティ (説明責任)
1)行政が行うことが誰かに不利益をもたらすとき、なぜ行政が(不利益が及ぶ可能性があるのに)そういう判断をしたのかを説明しないと、不利益を受ける人の納得がいかないので、行政には判断の理由を説明をする責任がある、ということ。
例:行政の意思決定、特に規制の設定には高いアカウンタビリティが要求される
2)行政事務が適切に遂行されていることを「顧客」である納税者に説明する責任が各行政機関にはあるということ。
例:各省庁は毎年、そのアカウタンビリティを果たすために年次報告書を発行する必要がある
3)上場企業はその経営実態を偽りなく株主、潜在的株主に公表する責任があるということ。
例:エンロン社は社会へのアカウンタビリティを怠った

アドプトシステム (アダプトシステム)
公共物の維持管理に民間のボランティアを活用すること。ボランティアの代償として、その功績を称える看板を掲示するケースが多い。 米国の「アドプト・ア・ハイウェイ」プログラムが有名。地元企業の社員がボランティアで清掃するかわりに、企業広告の看板を路側に掲示してある。
例: アドブトシステムを導入し維持管理費を抑制する。

ADR (エイ・ディ・アール)
「代替的紛争処理」参照


コンセンサス
1) 利害関係を持っている人たちが全員同意することがら。
例: この会議でコンセンサスを見出すことができた。
2) 利害関係を持っている人たちが全員同意すること。
例: 我々はこの会議でコンセンサスに達した

コンセンサス・ビルディング
1) 利害関係者間の取り引きによって全員一致の同意を探求する取り組み。
2) 合意形成の一方法論。5段階で構成され、第三者の介入を前提としたメディエーションに類似。


裁判外紛争処理
(代替的紛争処理に同じ)

市民
計画や事業に利害関係のない人までを含む幅広い人々。より強調して一般市民。
例:一般市民の意見を広く聴く

市民参加
1) 行政が市民の意見を聞く行為。
(あるべき論はともかく) この言葉が指示する対象は広く曖昧で、市民参加の結果が行政の計画・事業そのものになる場合もあれば、単に行政の情報収集を意味する場合もあるだろう。
例:総合計画を市民参加で立案する
2) 行政の業務を市民などが(無償で)代わりに行うこと
例:公園の管理を市民参加で行う

住民
計画や事業に特に利害関係のある人々。予定地と居住地の物理的・地理的近接性が想定されている。
例:沿道住民への補償を検討する

住民参加
市民参加に同じ。でも、どちらかといえば対象範囲が狭いイメージがある。

ZOPA (ゾーパ)
交渉可能領域。交渉学講座参照。


代替的紛争処理 (代替紛争処理)
裁判以外の方法で紛争処理を行うこと。調停、仲裁、和解、メディエーション、アービトレーション、など方法論は多数存在する。裁判が本流の紛争処理方法で、他の方法は「代替的」、つまり亜流とみなす意味合いが含まれるので、代替的紛争処理を実践する人の中にはこの用語を嫌う人もいる。
最近は「裁判外紛争解決」という呼び名が一般的(from いりえさん@掲示板)。



BATNA (Best Alternative To a Negotiated Agreement: バトナ)
交渉なしで、最大の効用を得られる手段。交渉が決裂したときにとるべき手段。交渉学講座参照。
(※小生"... to No-Agreement"と誤用してましたが、上記が正しい表記です。失礼しました。)

パブリックアクセプタンス
計画を市民が受け入れること。社会的同意。何かほとんど変更のできない計画を、受け入れてもらうこと。原子力の分野でこの用語がしばしば使われるように感じる。
例:原子力利用に対するパブリックアクセプタンスを高める

パブリックインボルブメント (PI) (パブリック・インボルブメント)
市民の意向を計画や事業に反映させるために行政が主体となり何かの取り組みを行うこと。米国の連邦陸上輸送効率化法(ISTEA)で計画決定の要件として定められた。日本でも特に道路行政の分野で今後行ってゆくことになっている。合意形成の意味合いに近い。
例:パブリックインボルブメントを実現するための施策

パブリックインボルブメント方式 (PI方式)
米国で交通計画を決定するとき、パブリックインボルブメントの要件を満たすために行われている諸施策。アンケート、ワークショップなどの手段がある。
例:パブリックインボルブメント方式で計画を立てる

不調時代替案
(BATNAに同じ)


メディエーション
1) 利害関係のない第3者が参加した交渉。
例: 中東和平にはクリントン大統領のメディエーションが大きく貢献した
2) 合意形成のための話し合いに第3者が援助を加えること。
例: 計画を決めるには学識経験者のメディエーションが必要
3) 調停

メディエーター
メディエーションをする人。
例: 今回は○×先生にメディエーターになってもらう



連携
行政機関が地元の環境団体、NPOなどと連絡を取ったり、共同で何か活動すること。河川の分野での使用が多いと思う。
例: 地元との連携で河川敷の美化に努める


ワークショップ
関係者を数名〜20名くらい集めて計画について意見を聞いたり、計画を立てたりする会議。議論をまとめられる司会者(ファシリテーター)が必要。本来の意味は町工場、修理部屋。
例: ワークショップでこのような計画がうみだされた