Lecture #2: 配分的交渉
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契約額 |
売り手の儲け |
買い手の儲け |
儲けの合計額 |
1億円 |
0円 |
1億円 |
1億円 |
1億5千万円 |
5千万円 |
5千万円 |
1億円 |
2億円 |
1億円 |
0円 |
1億円 |
この表でみていただければわかるとおもいますが、取引する物件が決まっていて、あとは金額だけ決めるという状況であれば、交渉によって自分と相手に発生する利益の合計は、つねに一定額ということになります。
このような交渉を配分的交渉、といいます。配分的交渉は、もしできれば避けたい交渉のタイプです。なぜかといえば、お互いの利益の合計額は一定なので、自分がより大きな利益を得れば、相手は同じだけ、より少ない利益を得ることになります。つまり1万円の得は、相手にとって1万円の損。逆に相手が1万円の得は、自分にとって1万円の損なのです。
こういう交渉では、いわばチキンレースと同じで、意地の張り合い、外見や口八丁手八丁の駆け引きといった戦略ばかり使われてしまいます。結果として、自分と相手との関係が悪化するだけでなく、そもそも、生産的な交渉ではありません。
では、どうすればいいのでしょうか?
次回は対処策としての統合的交渉-Integrative Bargaining-をお話します。
今日はこれまで。