2014年4月2日
とあるエッセイに、お雇い外国人チェンバレンが、日本人を「ひじょうに模倣好きの国民」と記していたということが書いてあったので、探してみた。
なかなか見つからなかったが、archive.orgにあった平文テキスト版のIntroductory Chapterに
…the ingrained tendency of the national mind towards the imitation of foreign models does but repeat to-day, and on an equally large scale, its exploit of twelve centuries ago. At that early period it flung itself on Chinese civilisation as it has now flung itself on ours…
とあり、ここのことを指しているものと思われる。しかしgoogleによってスキャンされたバージョンには見当たらない。うーん、困ったな・・・。
いずれにせよ備忘。
2014年2月24日
今週金曜日が〆切で、何があっても提出しておかないとマズいだろう論文を書いているのですが、正直、テンションがアガらんのです。
研究者のクセに論文書くのが面倒とは何ごと!とムキになる方も多いでしょうが、筆が進まないのも事実。研究者の人たちは”Publish or Perish”(論文発表するか破滅するか)みたいなことを平気で言いますが、それなら自分はいっそのこと破滅してもいいかもな、という気にさえなっているわけです。
もちろん査読結果でリジェクト(「お前の論文なんて掲載するに値しないよ」というお返事)を貰うのが怖いというのも、心のどこかでひっかかってはいるんでしょうね。なんかトラウマみたいな経験ありますし・・・。
とはいえ、運動会の駆けっこだって、一等賞とれるのは1/6くらいの人々で、一等賞とれなかったからといって5/6の人たちが四六時中凹んでいたら、世の中おかしくなっちゃいます。リジェクトの怖さ、っていうのは筆が進まない本質的理由ではない気もします。
こう考えてみると、”Publish or Perish”みたいなメンタリティが悪の根源のような気がします。
論文発表しないと破滅、の裏を返せば、論文発表して生き延びる、ということですわね。腹を空かせたトラが後ろから追いかけてくるので、何でもいいから時々エサを撒いてトラの注意をそらしながら、ひたすら逃げまわっているような状況、とでも喩えられますでしょうか。こんな想定で論文書けと言われても、テンション下がる一方ですわ。いっそのこと、まず最初に俺の首をガブっと噛み付いてくれ、そうしたら一瞬でラクになれるのに、と思うわけです。
こんなテンションで論文書いていたら、論文発表が自己目的化しちゃいますわな。
そう!問題は論文発表の自己目的化にあるのです!
論文って、誰かに読んでもらって、はじめて意味のあるものでしょう。だから、私的なメモにとどめずに、「発表」するわけです。そうして、自分の目指す何かに向かって、一歩一歩進んでいくわけですね。
つまり、論文発表は手段に過ぎないのです!
では、論文発表の目的って何でしょうか?
それは人によってマチマチでしょう。論文の中身次第なわけです。
いま書こうとしている論文も、新しい調査の方法論をみんなに知ってもらうのが目的なんですね。従来の仮説検証型の方法論では見落されがちな都市計画家のスキルを明らかにできるようにすることで、都市計画の現場ではたらく皆さんの(見落とされている)職能に対するリスペクトが形成されることが、最終的な狙いなわけです。
こう考えてみると、論文を書く気力が戻ってきました。
つまり、「論文書くのって、なんだか面倒くさい・・・orz…」と思ったとき、Publish and Perishなんて哀しいフレーズを思い浮かべるのは逆効果でしょう。うつ病患者に仕事ガンバレって言うようなものです。むしろ、そもそも、なんでこのテーマで論文を書くことにしたのか、論文が発表されたら自分にとってどんな嬉しいことが期待されるのか、を想像してみると、テンションがアガりそうです。そこで「研究者として生き残るため」以外の理由が思い浮かばないなら、もうそんな論文は書くのやめたほうがいいかもしれません。
ということで少し遠回りしてしまいましたが、論文執筆に戻ろうと思います。
2014年1月9日
あけましておめでとうございます、って1月9日に言ってもいいんでしょうか?
今年は原点回帰で、感じたことを思いつくままにツイッターに書き散らすのではなく、少し落ち着いて考えた上でブログに書き留めていきたいと思います。
人生四十にして惑わず、と謂われるとおり、今年は落ち着いて構えていこうと思います。