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2025年6月30日

IST2025参加

今回の会場はISCET(労働経営科学高等研究所)というところ。地下鉄Entre Campos駅から少し歩いたところにありました。

で、registrationの時間に到着したらやはり大混雑。バッジやらノベルティやらをもらってからセッションに参加。

学会での成果や学びについてはどこかでキチンとまとめようと思いますが、特に記憶に残った点としては以下の通り:

  • サステナビリティトランジションとポピュリズム台頭の関係性(バックラッシュ)について、みんな気にしていました。それをテーマにしたセッションもあった。
  • Frank Geelsが筆頭で発表していたEVへのトランジションの比較研究で、日本の自動車産業(特にトヨタ&自工会)がいかにEV化に抗ってきたかがエビデンスとともに示されていて、「うんうん、そうだよね」という感じだった。
  • トランジション加速の実践が「Living Lab」の部会にまとめられていたのがおもしろかった。日本のアーバンデザインセンターも、欧州のLiving Labのdiscourseに乗せられれば、いろいろおもしろそうだなと思った。

あと、部会の部屋が異常に狭くてほんとに大変でした。定員20名の部屋に40名くらいの聴衆がすし詰めで、立ち見というか床に座って聞いてる人もたくさんいました。どう考えてもロジのミスだと思うのですが、「ポルトガルだもの、仕方ないよね」という雰囲気が漂ってました(笑)。どの会場も熱気はありましたが・・・単純に暑いだけだったかも。

また参加者はかなりの部分、オランダをはじめとして北欧の人と英国人が多かったです。とにかくみんな身長が高い(笑)。


カテゴリ: Europe,Lisbon,Science/Technology Policy,Transition — Masa @ 8:00 AM

 

2025年4月22日

自転車走行指導帯(矢羽根)の塗色:福島県富岡町夜ノ森の事例

先日福島民友の記事で見かけたコレ:
法規制ではないがゆえのイノベーション:福島県夜の森のピンクの矢羽根

行ってまいりました!

南相馬市(小高)の地域おこし協力隊の佐藤さんが始めた haccoba が、特別列車を企画したものの、予約が少なくて中止になるかもしれない!という悲鳴がTwitterから流れてきたので、ここは一肌脱がねば・・・と予約。本来は浪江行なのですが富岡駅で途中下車してタクシーで夜ノ森へ。

タクシーの運ちゃんに「道路の脇にピンク色に塗ってあるところ」と言ったものの、「何ソレ!?」状態。まだ意外と認知されていないのかしら。ということで有名な桜並木へとお願いしました。


現場はこんな感じです。

交通量がかなり少ないということもあってか、矢羽根の数がとっても少ない(密度が低い)です。

交差点部に通常のピッチで塗られているところを見ると、実質的に、自転車が来るから左右を確認せよ、と進入する自動車に警告する意図が強く感じられます。

なんたる偶然か、矢羽根の上を自転車で通過されている方を見かけました。

この走行指導帯ですが、「ふくしま浜通りサイクルルート」の一環で整備されたそうです。ナショナルサイクルロードということで、長距離を自転車で移動できる環境を整備しよう(※インバウンド対策でもある)という国の施策があるのですが、そのひとつ。

とはいえとても残念だったのが、原発災害のせいで、この地区は2011年~2023年まで居住できなかったため、周囲にほとんど人家がありません。帰還した方々もいらっしゃるようですが、とても寂しいです。また結果として、交通量も大変少ないです。

いずれにせよ、全国各地の自転車走行空間の整備で、こういう度胸のある思い切ったことが、どんどん実行されていくことが、世の中を面白くするうえで大事だよなーと思った次第。『ガイドラインに「青色」と書いてあるから青じゃなきゃダメだろ』という日和見に陥らず、『やってみよう!』と言える現場担当者の登場を今後も期待するところです。

 


2025年3月14日

トランジション加速の「実践」をどうするか

ぜんぜん論文が書けない松浦です。しかし”sustainability transition”がらみの論文はアホみたいに急増していて、Google Scholarのアラートメールでも毎週のように新しい論文が出たよ、って案内が来ます。

とはいえ、トランプ政権は地球温暖化自体をマジで否定して、この数か月で職員解雇だの事業中止だの、まさにトランジションの「逆コース」をすさまじいスピードで実践しているわけです。そういう意味ではトランプ氏は(向かう方角ははとんでもないけど)有能なチェンジ・メーカーなのでしょう。

そう考えると、気候変動というか長期的な社会の持続可能性(≒自分の子供や孫たちの将来)が不安な自分としては、悠長に傍観者として論文なんて書いている暇はなくて、むしろ現場で「実践」して、そこからトランジションを加速するための知見を獲得して広めることこそが、自分に課された役割のような気がします。

ということで来年度の目標は、トランジション・マネジメント(加速)の現場での実践に注力・・・かなと思っています。

 

 

 


カテゴリ: Transition — Masa @ 8:12 AM