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2011年1月14日

神栖の風力発電

神栖市にはたくさんの風力発電所が立地しています。そのほとんどが、海沿いに設置されているので、風力発電がどんなものかを実際にこの目で確かめるには、とてもよいところだと思います。ということで、強行軍で見てまいりました。実物もそうですが、写真で見ていただいてもわかるとおり、構造物としてすなおに美しいと思います。太平洋の大海原が背景にあるからこそ、この美しさが映えるのかと思います(画像をクリックすると大きな画像をみることができます:自画自賛のようですが:)、けっこう綺麗に撮れました)

波崎漁港の海風丸

SUNSUN公園にある市民風車

エコパワーの波崎ウィンドファーム、展望台があります

神栖風力発電施設、Vestasの風車が青空によく映える

ウィンド・パワーかみす


カテゴリ: Environmental policy,Science/Technology Policy — Masa @ 4:52 PM

 

2010年11月4日

物理の試験で落第した人

昔、誰かから、以下の逸話を電子メールで送ってもらって、あまりにおもしろかったので、日本語に訳していたのですが、すっかり忘れていました。いつ貰ったか、誰から貰ったかも、記憶が定かではありません。ということで、せっかくですのでこちらへ掲載しておきます。真偽のほどは定かではありませんので、都市伝説のようなつくり話であったとしても怒らないでくださいまし。

~~~

以下の問題がコペンハーゲン大学の物理学講座の最終試験で出題された。

気圧計で高層ビルの高さを計測する方法を説明しなさい。

ある学生は次のように回答した。

気圧計の取っ手に長い紐を結わいて、高層ビルの屋上から地上まで気圧計を垂らせばよい。紐の長さと気圧計の高さを足したものがビルの高さに等しい。

試験官はこのとてもヘンテコな回答に腹を立て、学生は即座に落第させられてしまった。学生は、自分の回答は絶対に間違いない、として大学に訴え出て、大学側は仲裁人に問題の処理を依頼した。確かに回答は正しいとはいえ、これでは学生が物理学について十分な知識を持っているかどうかわからない、と仲裁人は考えた。そこで、学生を呼び、物理学の基礎について少なくとも理解していることを証明するような解答を6分以内に口頭で答えさせることにした。

5分間、彼は黙ったまま眉間にしわを寄せ考えに耽っていた。仲裁人が残り時間が少ないことを告げると、学生は「いくつかよい解答があるのだけど、どれを答えればよいのか悩んでいるのです」と答えた。急ぐように促された学生は次のように回答した。

第一に、気圧計を高層ビルの屋上まで持っていき、屋上から落として、地面に着地するまでの時間をはかる、という方法があるでしょう。建物の高さはH = 0.5g x t2という数式で計算できます。落とされる気圧計はなんだか可哀想ですけどね。

それとも、もしお日様が出ているのなら、気圧計の高さを計測し、そして地面に置いてその影の長さを計れば、あとは単なる比例計算で高層ビルの高さが計算できます。

でも、もし、もっと科学的な回答が必要だ、というのであれば、短い紐を気圧計につけて、地上と高層ビルの屋上と両方で、振り子のように振るという方法もあります。ビルの高さは重力の差であるT = 2pに1/gの平方根を掛ければいいんです。

もしその高層ビルに屋外の非常階段があるんだったら、気圧計を物差しにして印をつけながら階段を上っていって、足し算するのが簡単かもしれませんがね。

つまらない平凡な回答がほしいのであれば、気圧計を使って地上と屋上の気圧を計測して、そのミリバールの差をフィートに換算すればビルの高さは計算できますけどね。

しかしこれまで、オリジナルの科学的方法論を適用するよう、ずっと教えられてきたわけですから、まぁ、ビルの管理人の部屋に行って「この高層ビルの高さを教えてくれませんか? もし教えてくれたら、この新品の洒落た気圧計を差し上げますよ。」というのが最適の方法かもしれませんが。

この学生は、デンマーク人で唯一のノーベル物理学賞受賞者、ニールス・ボーアである。


カテゴリ: Science/Technology Policy — Masa @ 10:37 PM

 

2010年6月4日

RISTEX-WSのメモ

社会技術研究開発事業 新規研究開発領域 事前検討のためのワークショップ
http://www.ristex.jp/aboutus/enterprize/network/100607.html

このイベントに出るのですが、事前にレジュメを、ということだったのでつくってみました。ustで放映されるそうなので、こちらにも掲載しときます。

社会技術研究開発事業 新規研究開発領域の事前検討
話題提供のメモ

Q:社会における解決すべき問題、あるいは、取り組みや支援が不足している課題には、どのようなものがあるか。

(科技)社会的合意形成における専門知の役割に関する研究と実践
科学的な課題が関わる合意形成の現場では、専門家としての言説と、利害関係者としての言説をある程度仕分ける必要がある。米国では共同事実確認(joint fact-finding)という枠組みが次第に形成されつつあるが、日本でも同様の枠組みを考える必要がある。
(一般・科技)合意形成を支援する第三者組織
特に対立状況にある場合には当事者による自主的な合意形成は難しい。社会的見地からプロセス運営を果たせる第三者が重要となる。米国ではフリーランス含め専門家集団が多数存在する(CONCUR、CBI、RESOLVE、CDRなど)。日本はまだ萌芽期。
(一般)合意形成に関する学際的研究体制
合意形成についての研究(とその成果を引き継ぐ実践)には高い学際性が要求されるが、トップダウンでCoEが確立されなければ、研究者間の利害対立により協働は難しいのではないか。たとえばHarvardのProgram on Negotiationは交渉(と合意形成)に関する学際研究の受け皿として有効に機能している。
(一般)合意形成(交渉)に関する基本的枠組みの教育
合意形成の方法論、枠組みはまさに「社会技術」であるとともに、汎用性が高いものであるから、一般への教育が重要である。たとえば、米国の専門職大学院では「交渉学」教育が当然のように行われている(ただし日本でも同様の傾向が形成されつつある)。

Q:その中で、当センターの研究開発領域として取り組むべきテーマにはどのようなものがあるか。(また、その研究開発成果の普及や展開の可能性の有無、成果の受け手のイメージなど)

・社会的(参加型)意思決定と科学技術(専門知)の接続についての実践的研究
・CoEあるいは第三者組織立ち上げにつながる実践的研究
米国ではHewlett Foundationが過去20年程度継続的に支援してきた
・合意形成論全般に関する研究


カテゴリ: Science/Technology Policy — Masa @ 1:38 PM