2009年12月8日
新刊が出ました「日本の未来社会:エネルギー・環境と技術・政策」
新刊が出ました。まだamazon.co.jpでは予約受付中のようですが。1章(ステークホルダー分析の結果)と3章(高齢化シナリオ)を担当してます。
高齢化シナリオですが、高齢者が人に頼る社会となるのかどうかを規準に、2つのシナリオ(頼る社会、頼らない社会)を書いてみました。少し考えてみると、これだけで、けっこう、環境へのインパクトに差が出ることがわかると思います。
ぜひ買ってくださいね~♪
2009年12月8日
新刊が出ました。まだamazon.co.jpでは予約受付中のようですが。1章(ステークホルダー分析の結果)と3章(高齢化シナリオ)を担当してます。
高齢化シナリオですが、高齢者が人に頼る社会となるのかどうかを規準に、2つのシナリオ(頼る社会、頼らない社会)を書いてみました。少し考えてみると、これだけで、けっこう、環境へのインパクトに差が出ることがわかると思います。
ぜひ買ってくださいね~♪
2009年11月24日
大学の研究力と学術の未来を憂う(共同声明):国力基盤衰退の轍を踏まないために
こんな声明が出たんですね。やはり「事業仕分け」に対する危機感でしょうか。先日、事業仕分けを実際に傍聴してきましたが、確かにあれでは不安になるでしょう。明らかに非効率な研究運営であれば経営の視点からスリム化したほうがいいでしょうが、研究そのものが必要かどうかについてまで、あの場で議論する能力があるのかどうかは疑わしい印象を持ちました。
さて、声明ですが、こんなくだりがあります。
5.政策決定過程における大学界との「対話」の重視
新たな政権の下、各年度の予算編成に止まらず、学術政策の基本政策がどのように審議・決定されていくかについて、私たちは十分な情報を持っていません。例えば、総合科学技術会議の見直し後、科学技術振興基本計画がどのように策定され、前述のような私たちの願いが反映されるのか、強い関心を持っています。政策決定過程において、大学界との「対話」の機会が十分に確保されることを希望します。
これなんですが、ステークホルダーによる合意形成にはピッタリの話題ではないかと思います。いい形で私のところに仕事がふってくればいいな・・・などと思った次第。
2009年11月1日
気象庁とWNIの論争は見ていて興味深いのだが、産経のこの記事には驚いた。気象庁担当者が講習会の場で次のようなことをのたまわったらしい。
ある気象予報士から「台風が温帯低気圧に変わるタイミングが遅いのではないか」と問われた気象庁側は、「防災上の観点から温帯低気圧を台風としているケースもある」と説明。
(中略)
「部外の学識経験者から、『台風情報から温帯低気圧の情報に変わったために、防災対応に支障が出ることがある』との意見を頂いている」と強調した。
「科学技術に立脚し」だのと言いながら、温帯低気圧を台風だと発表して、世間の人々を惑わせているわけですな。そんな恣意的な判断が入っているようでは、気象庁のいうところの科学技術の信憑性までも疑いたくなるものです。また、上記引用後半のようなことをのたまう学識経験者なる人物はいったい誰なんだろうか?台風といわれるか温帯低気圧といわれるかによって人間の行動が変化することは明らかではあるが、かといって、温帯低気圧と言うと本当に防災対応に支障がでるのであれば、温帯低気圧のリスクに関する知識の底上げを積極的に図るべきという結論が唯一無二であって、科学技術に立脚しているはずの情報に勝手な匙加減を加えるというインチキを正当化することにはなりえないでしょう。最後は学識経験者に責任転嫁するあたりも、いまや珍しい古典的な役人ぶりですな。
今回の問題は、要は、科学技術の名を借りた言説統制に関する権力闘争でしかないような気がします。科学技術に基づく分析と、分析結果を用いた判断(この判断には政治的要素が含まれる)という2つのプロセスを明確に分離しないと、結局は科学技術という名の下に政治的権力が発生してしまうのでしょう。