2009年10月2日
インドネシアでバイオ燃料の原料をいくつか見ましたので写真をうpしときます。
ボゴールの宿泊先の庭にパーム(sawit)の実がなってたので撮影。こんなふうに、まとまって実がつくので、収穫は容易だそうです(根元を切って、まとめてドスンと地上に落とす)
実が落ちていたので撮影。早朝に撮影したので見にくいかも。触るとなんか、ベトベトしました。油が取れそうな感じがします。
ボゴール農大のSBRCによるIndoCement敷地内にあるジャトロファ実験農場。ここは肥沃地で20 haほどあるそうです。
ジャトロファは毒性があるので虫がつかないというような話もあるようですが、やはり虫害はあります。ここでは殺虫剤をまいているそうですが、葉の裏についていたり、花がダメになっているところがところどころありました。
これがジャトロファの実。小さい梅の実を想像してもらえるといいでしょう。熟すと黄色くなります。椰子に比べると明らかに収穫に手間がかかりそうです。
ジャトロファの投資話も多いようですが、ボゴール農大の先生によれば、IRR(内部収益率)は14~16%くらいで、20%を超えることはないだろうとのこと(注:インドネシアルピー建で、です)。もちろん作物の市場価格によって変わりますがね。小規模の農園を開設して投資家を信じ込ませ、出資金を集めて行方をくらます詐欺師もけっこういるみたいです。もちろんマジメにやっている人たちもいて、農園への大規模投資も今後重要なので、どうしたものか・・・というところですな。
2009年9月29日
ジャカルタにいたのは遊んでいたのではなくバイオディーゼルに関する研究のため。
ジャトロファ試験場にて。
実物を見るとどんなものかがよくわかる。
2009年8月10日
Christian Science Monitorに私の師匠がコメントしておったので発見。以下の論文に関する記事。
Chakravartya, Chikkaturb, de Coninckc, Pacalaa, Socolow and Tavonia. (2009). Sharing global CO2 emission reductions among one billion high emitters. PNAS, 106 (29), pp. 11884-11888.
国単位で交渉するから責任のなすりつけ合いになる、個人単位で責任を持たせればいい・・・というものらしいです。要旨しか読んでないので詳細は不明。確かに、排出量は国内での個人間格差がなにげに大きいのでしょう。となると、各個人でキャップをかけた上で、超えた分については課税して国あるいは国際機関がCO2排出削減に充てる(課税額=削減コスト)、という政策がでてくるのでしょう。食品や商品の生産や流通過程での排出をカウントするのが大変だからできない、と躍起になって否定する人が出てくるのは目に見えてますが、それはあくまでimplementationの問題であって、政策の原則としては、合意がとれやすいのではないでしょうか。最終的なおとしどころは、炭素税導入(+個人単位で一定額の払い戻し)、carbon leakageを防ぐための関税導入(とWTOの関係)、に関する議論になるのかと思います。