2011年5月31日
お世話になったMITのDUSP(都市計画学科)に数年に一度はgive back、すなわち寄附するようにしています。100~200ドル程度の少額ですが、RA/TAなどのフェローシップでメシ食わせてもらったことの恩返しと、学科のパーティなどでのケータリング代の足しにでもしていただければな・・・という気持ちで。MIT本部から毎年しつこく寄附を要求する手紙が届くので、根負けしてつい、というのもありますが。
で、そんな少額の寄附でも、きちんと感謝状は届きます。
単なるカードではなく、中を開くと・・・
学科主任の手書きのメッセージがきちんと書いてあります。今回は「日本の卒業生や仲間のことを気にかけていますし、みなさん無事であることを祈っています」とのこと。
こういう気遣いがあるからこそ、寄附をしよう、母校を支えよう、という気持ちになれます。私自身は見込み薄いでしょうが、これから機関投資家、発明家となる人たちは、卒業・修了して大きな利益をあげたときには、その利益を母校へとgive backするのでしょう。
これから日本の大学も、民間資金、寄附・基金などに頼る時代がくるのでしょうが、機械的にお金を集めたり、あるいは寄付者のPR支援など目先の利益を考えずに、卒業・修了生と「心が通った」fellowshipの構築を本気で考えていく必要があるのでしょう。
自分も大学の一員として、修了生に愛着を持ってもらえる大学院づくりへといくばくかの貢献をしていこう、と思った次第です。
2011年5月27日
渡邉さんのパクリで自分も週報をつけようと思います。残念ながら特任教員の身分でして指導する学生がおらんので、とりあえず自分で書きます。
5/22~25 グリフィス大学「東南アジアにおける海上セキュリティリスクWS」
海洋政策ユニットで、これまでいろいろお世話になっているCarolin ~Line~ Lissさん主宰のWSに1.5日間、参加してきました。海賊、海上テロ、国境警備、違法漁業の4つのパネルセッションがありました。以下簡単なサマリー:
- 大規模な海上テロが実施される可能性は低そう。海上では目立たないのでテロリストのインセンティブが低い。フィリピンではMNLF停戦合意後も組織が分裂しており、フェリー爆破などもあるが。
- テロについてはISPSコードの執行など陸上のほうに問題。国際港湾地域への立ち入りは容易。コンテナ内容物の検査も実際緩い。民営化に伴い港湾労働者(外国人)のスクリーニングも緩くsmuggleは容易。現実問題として不法物質の移動は容易。
- バタン・ビンタンなど経由でインドネシア~マレーシアを移動する不法労働者を取り締まるNGO (Gerakan Anti Trafficking)がある。指紋検査など司法の一部事務を代行しているらしい。しかし不法入国はインドネシアの汚職役人も手引きしている。
- インドネシアの僻地でハイエンド志向のダイビングガイドが漁業の違法操業を取締り。見つけては通報や拿捕。自前の観光用の小型機でパトロールも。インドネシア地方分権以降の「制度の空隙」を埋めるように観光業者が新しい公共的役割を担う。この業者は長年のこうした努力でダイビングスポットとしての名声を確立したのに、最近同地に新規参入ガイド増えており、不満らしい。
- 漁業の不法操業は現地での取り締まり、教育などだけでなく、消費者・消費国側で認証を求めるなどで流通を断つ手段も重要。
5/25 「交渉と合意」講義×2
コンセンサスビルディングプロセス、ステークホルダー分析、共同事実確認の講義
5/26 RIAに関する研究会(政策ビジョン研究センター)、洋上風力発電立地に関する調査
RIAの研究会は産総研岸本さん、ビジョンセンター松尾さんから発表。
洋上風力については円卓会議実施にむけて大きく前進。小規模な(陸上)風力事業者はいま、事業仕分けのおかげで、経営が厳しい状態に置かれていることをはじめて知る。
5/27 諸事務作業、準備など