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2016年6月29日

マンション紛争の多様性

既存市街地におけるマンション建設って、何かとモメゴトの種になりますよね。

川口市、ワンルームマンション条例制定・住民マナー向上へ:日本経済新聞.

こんな記事を見つけました。ワンルームマンションにターゲットを絞った対策のようです。どうやらゴミ出しに関して近隣住民とのトラブルが多いようで、ゴミ出しくらいちゃんとしろよ、って意味合いがあるのでしょうか。確かに川口市って一般ゴミの収集がなんかちぐはぐでうまくいってない印象あり。

しかし「マンション紛争」というと、どちらかといえば、景観とか日照とかで揉めてることが多い気がします。駅から徒歩圏ぎりぎりでちょっと郊外の古めの市街地、築数十年の戸建住宅が立ち並んでいる地域で、工場や倉庫が撤退した空地に、ドカーンと大きなマンションが計画されると、近隣住民が反対だ!と騒ぎ出す、という構図でしょうか。

まぁあの手の紛争は、結局、用途地区の実際の設定が、住民たちの想定と異なるから起きてしまうのでしょうね。ほんと、戸建を所有する人に、用途地区の制度を理解していただく制度を何かつくらんといかんのだろうな、と思う次第です。戸建住宅の売買の際に仲介業者が説明する義務を設けてもいいのかもしれませんね・・・まぁそんな大きな買い物なら買主が自主的に勉強するのが当然だろという見方もあるかもしれませんが。

で、川口の事例はこういうタイプではなく、むしろ「ゴミ出し」や「駐輪」という、建築そのものではなく、利用に伴うトラブルへの対応のようです。

マンション紛争といってもいろんなパターンがあるのですね。ですので、十把一絡げに「マンション紛争」と言ってしまうのもよくないかな、と思った次第であります。人口減少といっても都市内でのこういう問題はなくならないどころか、文化の多様性を包摂するのであれば、なおさら増えていくのかもしれませんね。


カテゴリ: Environmental policy,Tokyo,Urban planning — Masa @ 9:20 AM