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2024年4月12日

トランジションのさなかの「ピンチ」は「チャンス」になる:30分遅くなっただけで…共働き世帯 悩ます「朝の“小1の壁”」(NHK)

こんな報道をNHKのニュースサイトで見かけました。


30分遅くなっただけで…共働き世帯 悩ます「朝の“小1の壁”」

いわゆる「共働き」が当たり前になってきたからこそ、この「問題」が発生しているのでしょうね。昔は「専業主婦」があたりまえだったから、あるいは「専業主夫」もでてきて、いずれにせよ子供が小さいうちはあまり働かないのがあたりまえだったからこそ、問題ではなかったのでしょう。

しかし最近は子供の年齢は不問で働きに出るのがあたりまえになってきました。それがよいことか悪いことか(2人で目一杯働かないと生計が成り立たないほど労働者の賃金が低くなって、逆に資本家の不労所得が増大しているのであれば悪いことと言えるでしょう)、一概に結論付けることは難しいのですが、いずれにせよ、あたりまえが変化しつつあるという事実は、いまそこにあるわけです。

で、この記事のなかで、子どもの面倒を見るために、時間の融通が利かない大手企業から、融通の利くベンチャー企業に転職したという父親が出ています。

これって、ベンチャー企業にとっては大きなチャンスを示唆してはいないでしょうか?

だってまだ専業主婦があたりまえであった時代にロクに子育てにも関わらず仕事をしてきた昭和20~30年代生まれの経営者がエラそうにしている大手企業では、やはり融通が利かないわけです。あるいはもしかすると昭和40年代生まれの経営者であったとしても、まだ相対的に収入が高かったものだから、自分の世帯では「専業主婦」に子育てをすべて押しつけていた人もけっこういるかもしれません。そうなると、「子どもを学校に送り出すから9時半まで出社できない」みたいな説明をしても上司には通約不可能、つまり「イミフ」扱いを受けてしまうわけです。

で、そういう時代遅れな企業の中で、いわゆるワークライフバランスを維持できない(優秀な)中堅社員が出てきたときに、「うちはフレキシブルですよ」とベンチャーなりなんなりの会社がオファーできれば、即戦力の社員を簡単に引き抜けるでしょう。しかも転職したい人の利害は時間の融通が主であって賃金ではないので、無理に高い給与を設定しなくても大丈夫でそうです。

つまりこれは雇用形態等で自由をきかせられる企業にとっては大きな「チャンス」なわけです。もちろん、そもそも、そんな「ピンチ」を子育て中の夫婦に押し付けている日本社会がクソで、北欧のように、子育て中は時短勤務だったりそもそも働かなかったりするのがあたりまえの社会のほうがよい、という説もあるわけですが、現時点の日本でいますぐどうこうなる話でもなさそうです。

ということで、勤務時間の自由さをアピールできる会社・組織が、今後成長していくような気がします。逆に自由にできない会社・組織は、今後衰退していくのではないでしょうか。


カテゴリ: Life,Public policy — Masa @ 8:03 AM