2010年4月27日
「ハーバード流交渉術」に騙されるな!
というと、まるで「ハーバード流交渉術」がインチキかのように思えるかもしれませんが(笑)、そういう意味ではありません。
なんと、「ハーバード流交渉術」という、まったく内容が異なる本が2冊出回っているということです。
長年、多くの人々に読まれてきたハーバード流交渉術は、右の本です。これがGetting to Yesの邦訳です。あ、よく見ると、左のほうは表紙の小さく「最強」と書いてあるのですね。なんだか、「エノケン」→「エノケソ」「土ノケン」並みの姑息さですなぁ。
で、左のほうですが、Power of Positive Noという本の邦訳で、これは全く別の内容です。著者は同じですし、いずれもいい本だとは思いますが、交渉学へのイントロダクションとしては、右のほうのGetting to Yesを読むのが正解でしょう。
私も東大での講義では「ハーバード流交渉術」をイントロで使っていますが、学生が間違って買わないかどうか心配。つぅか、出版社も節操ないなぁ・・・。ちなみに「新・ハーバード流交渉術」なんてものもありますが、これも内容は全く異なります。ご注意を。