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2013年6月27日

MOX燃料輸送船の武装

プレスリリース -仏国からのMOX燃料輸送の実施について(積出港名および輸送船名の公表)- [関西電力].

この船には機関砲が装備されているらしく明らかに武装商船なわけですが、国会で「日本船警備特措法案」が流れてしまったということを考えると、そんな民間の武装船が日本に何事もなく入港できるとはどういうことかしら?と少し考えてみました。

第一にこの船は英国船籍なので、英国の法律の下で管理されているので船舶の武装ができるかどうかは英国政府が判断する問題なのでしょう。身も蓋もないですがこれが一番のポイントかと。なお、英国の輸送船には英国のCivil Nuclear Constabularyという組織の武装警官が乗船しているみたいです。第二に日本が寄港を認めるかどうかということですが、まぁこれはある意味日本政府がお願いして運んでもらっているわけで、他国の艦船が寄港するのと同様に許可してしまえばそれで問題なく通ってしまうのでしょう。

現状では、MOX燃料の国際海上輸送は海外の事業者に大きく依存している、ということなのでしょう。日本籍の民間船舶が武装してMOX燃料を運ぶことは現状では不可能です。過去には保安庁の巡視船しきしまが護衛して日本籍船でプルトニウムを輸送したことがあるそうなので、日本独自でやろうと思えばできるのでしょうが。

で、現在の法案では、「政令で定める海賊多発海域」に対象が限定されている日本籍船の武装ですが、将来的に徐々に緩和して、MOX燃料などの輸送船にもこれを適用したいという思惑を持った人がいなくはなさそうな気もします。

私はキナ臭い話は嫌いなのであまり深く突っ込んで調べるのはやめときますが、日本籍船警備法案が流れたのと輸送船の入港が重なったので、ちょっと調べてみました。


カテゴリ: Marine policy — Masa @ 12:30 PM