2013年7月24日
自治体マーケティングの政策波及(policy diffusion)
これを見て、なんかパクリっぽいよなぁ、と感じるわけです。
ウェブサイトのつくりかたとか、「○○県」というキャッチコピーとか、どっかで似たようなのを見聞きしたことがあるわけですよ。
こういうのも、政策波及論の観点から実証分析したら面白いでしょうね。自分は佐賀のことが嫌いになりそうなのでやめとこうと思います。
2013年7月24日
これを見て、なんかパクリっぽいよなぁ、と感じるわけです。
ウェブサイトのつくりかたとか、「○○県」というキャッチコピーとか、どっかで似たようなのを見聞きしたことがあるわけですよ。
こういうのも、政策波及論の観点から実証分析したら面白いでしょうね。自分は佐賀のことが嫌いになりそうなのでやめとこうと思います。
2013年7月10日
DryzekのDeliberative Global Politicsを読みました。国際レベルでのdeliberative democracyに関する論考です。
Lijphart, Huntington, Mouffeなどの議論を参照しつつ、それらの欠点を指摘して、Beck/Giddensなど援用しながら国際レベルでのreflexive democracyの必要性を説いています。
新自由主義や国家主権への回帰に対する批判としての
deliberative discourseの必要性を解くのは従来からある流れかと思いますが、radical democracyに対してもdefendしなければならないというのが、現在のdeliberative democracyの置かれた微妙な立場を象徴しているように感じました。
終章では、3種類のdemocracyとして、neoconservative democracy、cosmopolitan democracy、discursive democracyを説いていますが、ここが本書の一番のキモかなと思います。
しかし全体を通じて具体性に欠けるような気がしなくもありません。言いたいことは個人的には賛同するものの、practiceとして何をどうすればいいのかを知りたい気もします(Dryzekにそれを期待するのがおかしいという説もありましょうが)。
国際関係論になんか違和感を感じる人は、読むと新たな視点を獲得できるかもしれません。逆に、democracyをdomesticな文脈で考えてきた人には、internationalな文脈へと展開するきっかけになるかもしれません。
2013年7月4日
ウイーンに来ております。Interpretive Policy Analysis Conferenceという、メインストリームの学会ではありませんが、私の研究分野ではそれなりに著名な方々が集結するなかなか勉強になる学会です。
この学会は基調講演がいいです。去年はわが心の師匠John Forester先生とMieke Verloo先生。去年はVerloo先生の講演を通じて、Mouffeのradical democracyについて詳しく知ることができました。
今年はPolicy ParadoxでおなじみのDeborah Stone先生ということで、自分の発表日ではないのですが1日長く滞在して基調講演を拝聴することにしました。
基調講演のタイトルは“Emotionally Loaded Controversies”“Taking Emotion Seriously”。途中で演題を変えてしまう演出がこの学会らしくてよいです。で、本題は、interpretive policy analysisのなかで、emotion(感情)をどう扱うか、というお話。
研究者というもの、「感情」を排除することで「合理的」な分析を出すというものの、現実には「感情」は研究対象として排除すべきではないだろうし、実際の政策過程でも人々の「感情」が機能している。
そこで終わりなら、ありがちな「合理性」至上主義批判のような気もしますが、対象者の感情だけでなく、研究者自身の感情も議論するところがこの基調講演の興味深いところ。
いろいろ事例をお話されましたが、最後の発言がいちばん心に残りました。
“Be there, emotionally.”
研究者が対象者と共感するのはあたりまえだし、世の中をよくするために、その感情にしたがって行動してもいいんだよ、とすでにシニアのStone先生がメッセージを伝えられたことは、会場の大半を占める若手研究者の励みになったことと思います。
博論審査や査読を通じて、自分の「気持ち」(もしかすると「やる気」)をどんどん削ぎ落としていくのがこの職業の悪しき慣習のような気がしていましたが、Stone先生のお話を聞いて、「自分の気持ちに素直になろう!」と心を新たにしました。