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2013年8月26日

羽田-佐賀に787深夜便が飛ぶそうです!

全日空、787を羽田-佐賀貨物便に投入 14年2月から.

なんと佐賀に787が深夜便で投入されるそうです!

でもね・・・貨物便。

わけわからんのですが、787に旅客を乗せないで、貨物だけを羽田~佐賀で往復させるための運航だそうです。従来も767の貨物機が飛んでたようですが、そっちは容量が大きいので沖縄のほうに振り向けて、容量は小さいけど貨物を載せられなくはない787の旅客機を佐賀に飛ばすそう。

まぁ、考えようによっては、佐賀深夜の貨物便なんて大して需要がないから廃止したいけど、廃止するといろいろモメゴトになるから、とりあえず787でもいいから飛ばしとけ(で、時期がきたら、シレっと廃止しちゃおうかな・・・)みたいな戦略のような気がしなくもないです。あくまで推測ですが。

でもこれ、旅客を乗せられたら、実はかなりイケてる路線になるような気もするんですがねー。羽田を午前1時出発、佐賀午前2時半着、佐賀午前3時半発、午前5時羽田着、というイメージのようですが、羽田発はスターフライヤー北九州空港深夜便をさらに遅くする便として福岡都市圏、熊本都市圏への需要が若干ありそうですし、また佐賀発は、羽田を朝に発つ国際線への乗り継ぎ便としての需要もありそうです。

現実には、佐賀空港の高速道路へのアクセスが悪すぎるというのが大きな障壁ではあるものの、タクシー会社、バス会社などとうまく連携すれば、儲かるビジネスになりそうな気がしなくもないですが。こういう時間帯なら、ビジネス客中心で、たぶん普通運賃の1.5倍を要求しても、乗る人はいるんじゃないかな、と思うわけです。

もちろん空港を超深夜営業させるにはそれなりのコストがかかるわけですが・・・ILCで凹んでる佐賀でなんかポジティブなことできんかねーと思う次第。


カテゴリ: Public policy,Travel — Masa @ 9:17 PM

 

2013年8月8日

地下水の挙動はわからない

いま「アジア環太平洋地域の人間環境安全保障ー水・エネルギー・食料の連環ー」という地球研のプロジェクトに参加させていただいて、小浜の地下水のステークホルダーについて学生と一緒に調査しています。

で、小浜という街は非常に地下水が豊富で、場所によっては、穴を掘れば地下水が勝手に地上に吹き出る、というほど豊富みたいです。実際に現地調査したときも、滾々と湧き出る地下水を、たくさんの地元の人たちが調理用に汲んで行っていました。また、なんと、地下水は海底から湧いているそうです。つまり山で涵養された地下水のうち取水されなかったぶんは、都市の下を通過して、小浜湾やさらにもしかすると湾外の海底から湧出しているそうです。小浜湾内の湧水は、地元の海で泳いだり潜ったりすることがある人たちはかなり具体的にご存知のようです。

で、この小浜でどれくらい地下水のことが理解されているかというと、ほとんど判ってない、という状況だそうです。地域の人の理解は、基本的には「掘れば水が出る」ということで、最近は路面融雪用の利用が増えたために水が出にくくなっているものの、資源量がどれくらいあるとか、どこにどういう水が流れているのか、とかについて、井戸掘りをしている業者さんはある程度感覚的に理解されているようですが、学術的には「わからない」ことが非常に多いそうです。ですので小浜市は、これから地下水について包括的な調査を始めるそうです。これはたぶん珍しいケースで、全国の地方都市では、地下水の挙動がわからぬまま、いわゆるcommon pool resourceの問題が発生し、地下水の枯渇が深刻化しているようです。

福島第一原発の地下水問題が昨日から大騒ぎになっていますが、たぶん、地下水の挙動について、何も判ってないのではないかと思います。もし海底湧水がある場合には、周囲の山林で涵養された汚染水が地下を通過し、海底から湧出することもあるでしょう。地下水の移動速度もよくわからないのですが、かなりの年月をかけて移動するみたいなので、忘れた頃に海底から汚染水が出てくる可能性もなくはないのではないかな・・・と思います。いずれも「推測」の域を出ませんが、わからないことが多い、のは事実ではないかと思います。


カテゴリ: Public policy,Science/Technology Policy — Masa @ 9:58 AM

 

2013年8月5日

脱法ハウスとtenement

脱法ハウス:増える女性専用…元住人「低収入、親頼れず」- 毎日jp(毎日新聞)

こんな記事をふと読みまして、シェアハウスという考え方が次第に「脱法ハウス」へと変容していく過程をネットでいろいろ見つけました。

要は、デカい家をsubdivideして多数の人々が劣悪かつ危険な環境で居住する、ってことでしょう。しかし法規制が曖昧なところもあって、取締りもあまりキチんとできてないみたいです。

脱法ハウスについてネットで見ていたらふと、NYCのtenementのことを思い出しました。19世紀の話ですが、ニューヨークには移民が多数流入したものの、もちろん土地なんてありませんから、ただでさえ狭いアパートに壁をつくったりして、大量の親族がすし詰めで住んでいたのです。そういうアパートをtenementと言って、劣悪な住居環境の代名詞となりました。そんなこともあって、いまでも、米国では都市部の住居環境についての規制がいろいろと厳しいわけです(しかし家賃規制はゆがんだ方向にいってしまっていますが・・・)。

日本ではtenementみたいな歴史的記憶がないから、脱法ハウスも必要かもね、って方向に議論が進んでしまうのかもしれませんね。いま脱法ハウスに住んでいるみなさんが所帯を持って、子供を含めて劣悪な環境で生活しなければ時代がくるかもしれないのに・・・。


カテゴリ: Public policy,Urban planning — Masa @ 3:20 PM