2020年1月12日
栄東中の入試結果から偏差値を試算してみよう
さて、埼玉県では中学入試が解禁となりました。いろいろな学校があるのですが、すんごい人数が受験することで有名なのが東大宮にある栄東中学校。
で、こちらの学校、合格(不合格)の結果だけでなく、各科目の点数や順位まで受験者に教えてくれます。まるで模試。しかし模試のように偏差値は出てこないんですね。受験者平均点は公開されるのですが標準偏差は非公開なので、偏差値を計算しようにもできません。
しかーし、受験者の得点分布が標準偏差にしたがっていると想定すれば、推計する方法を見つけてしまいました(ただし「A日程」に限る)。
何かというと、こちらの学校のA日程入試、合格者を東大クラスと難関大クラスという2種類に分類したうえで、それぞれの合格者数と合格最低点が公開されるんですね。
ちなみに今年は、6,200名受験で東大クラス(上位クラス)が1,819名合格で最低点が189点、全体(東大&難関大)で3,913名合格で最低点が162点です。
ということは、全体の受験者数のうち、東大クラス不合格は70.7%、いずれも不合格は36.9%を占めることになります。これをエクセルのNORMSINV関数を使って標準正規分布(平均0, 標準偏差1)のどこに位置するかを逆算すれば、それぞれ0.544、-0.335となります。
それぞれが189点、162点に相当するわけですから、平均点(標準正規分布の0に相当する得点)や標準偏差(標準正規分布で1の幅に相当する得点)が推測できます。いちお式を挙げれば:
標準偏差:(189-162)/(0.544-(-0.335))
平均:189-(189-162)*0.544/(0.544-(-0.335))
となります。結果、標準偏差は30.7点、平均は172.3点となります。
ですがまぁ、推計ですからね。得点の分布が標準偏差になるという想定自体がどうなんだよ、という気もしますし。
しかし・・・実際の受験者平均点は公表されてるんですよね。で、何点かといえば・・・なんと171.8点。0.5点差ですよw。けっこう、当たってますよね。
ということで偏差値を知りたければ
((得点)-171.8)÷ 30.7 × 10 + 50
を計算すればなんとなく、偏差値が試算できると思います。
もちろんこれはかなり雑駁な仮定を置いた推計ですんで、ほんとうは全然違うかもしれませんから、ご自身の偏差値を試算してみて何か問題があっても、一切責任は負いませんからね????。