2022年9月4日
最近Twitterの動作がおかしい気がするのですよ。

もちろん昔のように、フォローしているアカウントのつぶやきを順次にダラダラと表示するだけならよいのでしょうが、「ホーム」機能の導入で、悪名高きFacebookなどと同様に、表示内容をかなりコントロールしているようなのですよね。しかもそのコントロールの強度が、最近かなり強まったんじゃないかなぁ、という気がします。
このコントロールは「アルゴリズム」と呼ばれていて、最近のマーケティングだと、むしろこのアルゴリズムをうまく利用することで、露出を高めようとする試みもあるようです。モノを売りたい企業が露出を高めるためにアルゴリズムに従って、露出しやすい内容をつぶやくというのは、企業行動として理解できますが、個人が承認欲求目的でアルゴリズムを気にしてツイートするなんて、なんか薄気味悪いですわな。
ということで、Twitterの利用を少し控えて、このブログに揺り戻すかなぁ、という気分になってます。とはいえ、これまで10年以上、何度も「Twitterやめる」と宣言してはTwitterに戻っているので、今回もどこまで旧来のブログや他メディアに移行するかはわからないです。
というか、そもそもTwitterとかブログとかに何の意味があるのか、ってところから自分を見つめなおす必要があるのでしょうけどね。「自分の表現活動」のすがたを、論文や書籍を書いたりするところまで含めて、いったん棚卸しすべきなのかな。
2020年7月15日
以前から講義では学会タイマー「Q-gakkai」を愛用しており、学生が発表するときはノートパソコンにタイマーを表示させて時間管理しておりました。
が、オンラインになって、学会タイマーを見せるのが困難に。自分の隣にタイマーを置いてカメラに映しこむのも可能かもしれませんが、不格好だし、見えにくい。
ということでソリューションを考えていましたが、結局、OBSを使うことにしました。
OBSとVirtual Camというプラグインを使うと、画面キャプチャをそのまま「カメラ」にしてZOOMで配信できます。ZOOMの側で、カメラを通常のWebcamからOBSに変更すればあら簡単、自分の顔の代わりに画面キャプチャをリアルタイムで配信できます。

ということで、自分のサブディスプレイに学会タイマーを表示させて、それをOBSでキャプチャしてカメラ映像のようにZOOMで配信すれば、学生のプレゼンを視聴しながら、自分の顔の代わりに学会タイマーを学生に向けて表示させられます(この方法だと僕の顔は見えなくなりますが、別に見えなくてもいいでしょう(-_-;))。

学会タイマー愛用者のみなさんにはお勧めです。
2020年6月9日
いやほんと、今日はビックリしましたよ。
小職が東大の公共政策大学院で10年以上担当している科目「交渉と合意」。交渉分析の基礎と政策形成への応用をお話ししているのですが、今日は6者間での公共事業に関する合意形成模擬交渉。
「ハーボコ」という教材で、小職のMITの師匠が制作した教材なんですが、利害調整の論点が5つもあって、しかも各役割の利害が複雑に入り組んでいるのに、授業時間内の1時間半で合意形成を図る必要があり、さらにちょっとしたトリックも仕組まれていて・・・

という、なかなかスリリングな演習です。この講義を受講した修了生のみなさんのなかには、この演習のことを忘れずに覚えている人も多いと思います。
で、何がビックリしたかといえば、今日はオンラインでやったわけです。
ZOOMでブレークアウトルーム機能をつかって原則6人1組(3グループ)に分かれて演習に参加してもらったんですね。
オンラインだからコミュニケーションがうまくとれないだろうなぁ、6者間なんて話し合いになるのかなぁ、と、やってみるまではドキドキでした。実際、ブレークアウトルーム機能が想定通り機能せず、講義開始直後にいったん全員にログオフしてもらって再度立ち上げなおすといったトラブルに見舞われたほど。
ですが、3グループのうち、2グループがなんと1時間程度で6者間合意に到達してしまったのです!

通常であれば1時間半かかる演習が2/3の時間で合意に達してしまう、しかも例外的ではなく3事例のうち2事例、しかも覗き見していた感じ、特になにか「凄い」進行が行われていたような感じではないグループで、短時間で合意形成成功とは・・・。
これはZOOMというかテレビ会議の可能性を示唆しているような気がします。いちどnegotiation journalあたりで既往研究がないかどうかチェックしたいのですが、マルチステークホルダーの合意形成をオンライン会議にすると、時間の効率化が図られるのかも。とはいえ逆に、議論の質がどうだったかの検証も必要なんですがね。
コロナ禍は多者間交渉を大きく変えるトリガーなのかもしれない、と思うと鳥肌ザワザワした午後でした。