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2013年8月1日

「足下を見る」の語源から、足下を見られない術を考える

ふとしたことから「雲助」という言葉を調べていたら、どうやら、筋の悪い人足である雲助が、客の足下を見て、草履が切れて歩けない状態だったときに高額の籠の料金をふっかけた、というのが「足下を見る」の語源だそうです。

交渉学のセオリーでは、足下は絶対に見られないように注意を払うべし、といわれています。足下を見るような奴のほうが悪い、という規範もあるでしょうし、確かに足下ばかりみるような人は自分も嫌いではありますが、それ以前の問題として、自ら足下を見られるような状況に陥らないように心がけることもまた、社会人としては必要なスキルなんじゃないかと思います。

交渉分析では、ここでいう足下のことをBATNAと言います。交渉を決裂させたときに自分がとりうる手段です。もし、あなたが旅人で、草履が擦り切れてしまった状況で、人足と籠の料金の交渉をするとしましょう。ここで、あなたが人足との交渉を決裂したとして、どうすれば次の宿まで移動できるでしょうか?いまいる宿に、交渉相手以外にも多数の人足がいるのなら、他の人足により安く依頼する可能性もあるでしょう。あるいは草履を買って、自分の足で移動できるかもしれません。他にもいろいろな手段はあり得るでしょう。しかし、いまいる宿にいる人足が雲助ひとりであったり、草履を売ってなかったりしたら、雲助に法外な値段を払う以外の手段が閉ざされているということです。

もちろん雲助は困り者ですが、いちばんいけないのは、擦り切れるまで草履を履きつぶしてしまい、雲助以外に移動の手段を失ってしまったあなたとなります。ですからこそ、そういう事態に至らないように、つまり最悪の手段しか残っていないという状況に陥らないように常に注意することが、交渉のセオリーでは重要だと考えられているのです。長旅には予備の草履をもっていくとか、事前に安全な人足のいる宿を確認しておくとか、そういったリスクマネジメントが必要なのです。

足下を見るような奴が悪い、というキャンペーンも大事ではありますが、同時に、自分が足下を見られることがないよう、常に注意しておく必要もあるでしょう。


カテゴリ: Negotiation — Masa @ 4:58 PM

 

早速叩かれた麻生氏

Simon Wiesenthal Center to Japanese Vice Prime Minister: Which 'Techniques' of the Nazis Can We 'Learn From'"? | Simon Wiesenthal Center.

ナチに言及するのは失言で済まされないだろうと思ったら、やはり早速、Simon Wiesenthal Centerから非難されておりました。現政権はさかんに「日米同盟」を標榜しますが、米政府が一番困りそうなことを自ら進んでやっているわけで、わけわかりません。


カテゴリ: American politics — Masa @ 1:12 PM

 

不思議な新聞記事

「女性の裸興味あった」医師、スマホで盗撮疑い : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

この記事、なんとなく、違和感があるんですよね。

一つ目が「女性の裸興味あった」の表題と本文。そりゃ、男なら、女性の裸に興味はあるでしょうさ。まぁ警察からの情報が「女性の裸興味あった」なのでそのまま掲載したということなのかもしれませんが、そんな情報は全く必要ないでしょうに。この表題だけ見ると、風呂場を覗いたんだろうな、と思わせるわけですが、実際は駅でスカート内を盗撮した容疑だそうです。デスクがミスリードを意図してこんな表題にしたのかもしれませんね。

二つ目が「スマートフォン(高機能携帯電話)で動画撮影」という表現。いまどきスマートフォンを知らない人なんていないでしょうから、敢えて括弧書きで高機能携帯電話なんて表記する理由はないでしょう。もちろん、スマートフォンなんて知らない高齢者向けの配慮だ、というのかもしれませんが、そういう人たちならば、「高機能携帯電話」と言われても、何のことだかわからないんじゃないでしょうか。

たいしたことではありませんが、言説分析の練習みたいなつもりで、メモしときます。

追記
考えてみたら、医師が「女性の裸に興味がある」ことも非難しているんですね。医師は女性の裸を見る機会もあるでしょう。だからこそ敢えて「女性の裸興味あった」と記載することで、「そういう目で患者を診ていたイヤらしい医師なんだよ、この容疑者は」って言説を構築する意図がどこかにあるのでしょう。しかし容疑自体はスカート内の盗撮なわけで、女性の裸に興味あることとは実はあまり関係ないのですよね。それでも、あえて「女性の裸興味あった」と記すことには、やはりこの医師、あるいは医師全般に対する何らかの感情を、新聞社のデスク、記者、そして読者も持っているんじゃないかと思われるわけです。


カテゴリ: Media — Masa @ 11:05 AM