2025年3月8日
今週末は名古屋大学で研究会。ということで、ちょっと早めに名古屋に行って、今年度の都市計画の授業で、受講生の人がプレゼンで教えてくれた「Hisaya-odori Park」を視察してきました。
というのも、この「公園」が国交省のPark-PFIというスキームを使って、実質的に商業施設のように再開発されたらしいので、ずっと気になっていました。
で、地下鉄の久屋大通駅で降りて地上に上がってみると・・・

テレビ塔のまわりに整備された商業施設、って感じでした。公園といえば公園かもしれないけど、イオンモールのなかだと言われてもそうだろうな、という感じの空間。


面積比からしてもオープンスペースの割合がかなり低いようにも感じました。公園自体は南北方向に非常に長くて、商業施設が整備されている空間はその一部に限定されているので、たぶん公園全体のなかでの建物の敷地面積は小さいのでしょうけどね・・・。
良いか悪いかの価値判断は別として「公共空間の商業(私有)化」の最たる事例のように思います。
2025年2月22日

プノンペンのリバーサイドの北側のあたりに「ナイトマーケット」という夜だけやっている市場があります。

もともとは一村一品運動の一環で、場所柄もあって観光客にお土産を売るのがメインだったようなのですが、いまでは扱っているものがほぼほぼ「ただの市場」になってしまい、強いて言えばステージがあって地下アイドルみたいなのが歌ってたり、その裏にゴザを敷いたフードコート(?)らしきものがあったり、という場所。
で、ここ、そろそろ強制的に終了させられるようです。
というのも、韓国政府の援助で、ここからトンレサップ川を越える橋を架ける事業が今年から着工するそうなんです。

ということで、このナイトマーケットの会場が工事現場になるため強制退去。ただし報道はないようですが、現地の教え子から聞くに、市場の人間は反発しているようで、これからどうなることやら。移転先も提供されないようですし。
ちなみに「トンレサップ川に橋を架ける」のは国際援助業界でミョーなシンボルとなり、競争をあおってしまったようです。当初は日本政府が「柬日友好」橋を架けて、それが大変よろこばれて、いまでは500リエル紙幣の裏に日本の国旗とともに柬日友好橋の絵が印刷されているわけです。で、対抗心に火がついた中華人民共和国は、そのすぐ隣に「柬中友好」橋を架けて、柬日友好・柬中友好それぞれの橋を一方通行にして交通容量を倍増させました。中国は他にもあっちこっちで橋を架けてるそうです。で、今回の「柬韓友好橋」で、これは柬日友好橋の1km弱下流に、トンレサップ川だけでなくメコン川も超えてその先まで直接行けるようにするというもの。まぁ明らかに柬日友好橋がシンボルとなって「援助合戦」が勃発したというものですわな。
そのあおりをナイトマーケットが受けた、というわけですが、ナイトマーケット自体もちょっとコンセプトがあやふやな場所で、これを機にリニューアルできればよいのでしょうね。
2024年11月13日
宿のバルコニーから人の動きの観察をしていると、自転車のなかでシェアサイクルが占める割合が非常に高いことに気がつきました。

時間帯によって利用率は変わるんでしょうが、朝の通勤時間帯は半分近くが赤いシェアサイクルだったような気がします。


しかし街を歩いていて、ステーションをあまり見かけなかったので、どうしてこんなにみんな使っているのかしら?と不思議になりました。政策的にうまくやっているんでしょうね。